皆さんは普段、テレビでどれほどスポーツを見る機会があるでしょうか。多くの人々を熱狂させ、感動を与えてくれた東京2020オリンピック。
大相撲の新しい場所が始まれば、そのたびにテレビの前で応援する人も少なくないでしょう。日本国内のスポーツに関わらず、海外での選手達の活動、今はテレビやネットを通して数多く伝わってきます。
日本から飛び出し、メジャーリーグに行った大谷翔平選手の活躍ぶりは、国内外問わず多くのファンを魅了し続けています。
見ている人々の心を揺らし、励まし、多くの感動を与えてくれるスポーツ。しかし、そのスポーツの世界で頑張っているのは選手だけではありません。
彼等の活躍を陰で支える、多くの縁の下の力持ちが存在します。我々が選手達を応援できるのも、彼等の影の努力と仕事あってこそだと言えるでしょう。
今回はそんな、スポーツの世界を陰で支えてくれる様々な仕事について紹介します。
選手をサポートするお仕事!
試合で選手達が活躍するために欠かせないのが、彼等を直接サポートする数々の仕事です。そう聞いて皆さんが真っ先に思い浮かぶのが、監督やコーチといった指導を行うお仕事でしょう。
元プロ野球選手として活躍した人が監督になるように、あるいは大相撲で名を馳せた力士が引退後に親方になるように、元々そのスポーツで活躍していた人が「引退後もスポーツに関わりたい、後進に技術を伝えたい」と監督やコーチになる傾向があります。
実際そのスポーツの経験がなくても、大学のスポーツ関係学科や専門学校で学んだ後で指導者の立場になる人もいることでしょう。
また、単純に技術を指導する人ばかりが指導者ではありません。その一つがスポーツトレーナー。プロチームや企業チームなどに所属して、トレーニングやコンディショニングを行い、怪我や障害の予防や救急処置などを担う仕事です。
ただし、スポーツトレーナーと呼ばれる仕事の定義は明確に定まっていないようです。この仕事に就く人は、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーをはじめとし、理学療法士・柔道整復師など求められる役割に応じて様々な資格を有していることが多いとのことです。
選手の健康を直接的に支えてくれる人々の仕事も欠かせません。スポーツドクターという仕事もその一つであり、スポーツ外傷の治療や予防、栄養やコンディショニングなどの相談や、スポーツ選手の健康管理を行います。
この仕事はただ医学の資格や経験があればいいというものではなく、そのスポーツに関する幅広い知識も求められることになります。
一般の医師免許とは別に、医師免許を取得してから4年後でないと取得することができない、JSPO(日本スポーツ協会)公認スポーツドクターという資格が別にあります。
スポーツ施設のお仕事!
一般の人々がスポーツを楽しみ、またスポーツ選手達が練習を行うためには、それが自由にできる施設が必要不可欠となります。スポーツ施設を運営、管理する人々がいてこそスポーツの世界は成り立つと言えるでしょう。
そして、スポーツ施設の管理スタッフには、その施設に応じて様々な仕事があります。例えば野球場やサッカー場での仕事は、来てくれたお客さんの受付を担当したり、グッズなどの販売を行ったりといったこともスタッフの仕事になるでしょう。
他にも電球やシートなどの施設整備や、人工芝である場合その手入れも必要になってきます。また、サッカースタジアムに機材を持ち込み、試合のデータを計測するオペレーションスタッフというものもあります。
ゴルフ場のスタッフの場合は、お客さんへの受付や営業、施設管理以外にも重要な仕事があります。それは、お客様について回るキャディです。ゴルフ場はとにかく広く、選手は非常に広い範囲を移動する必要があります。
電動カートに荷物を積み込んでプレーヤーをコースに連れていったり、プレー中にはボールを拭いたり、クラブを渡したり、あるいは旗竿を抜いたりカートを必要な場所へ移動させたりと様々な仕事があります。
キャディの仕事次第で、選手が気持ちよくプレーできるかどうかが変わってくると言っても過言ではないのです。
プール場のスタッフの場合は、運営や接客のみならずプールの監視員という仕事があるでしょう。プールの監視員の仕事を行うにあたり、必ず必要とされている資格はありませんが、監視員は必要に応じて溺れている人を助けたり、応急手当を行ったりする必要も出てきます。
ゆえに施設によっては、日本赤十字社による「水上安全法救助員」の資格が求められる場合もあるそうです。
情報を伝えるメディアのお仕事!
皆さんが毎日テレビやネットでスポーツ中継を楽しんだり、試合の結果を知ったりすることができるのは、スポーツの状況をいち早く伝えてくれるメディアがあってこそ。
オリンピックのような大きな大会の中継から、大相撲、メジャーリーグに甲子園、箱根駅伝。彼等のおかげで、毎日たくさんのスポーツに関する情報を私達は入手することができます。
主要となる仕事のうち一つが、スポーツジャーナリスト。スポーツ選手個人やチームを取材して、彼らの記事を書いたり書籍を出版したり、そのためのテレビ番組を制作したりするお仕事全般をいいます。スポーツに関する広い知識が要求されるのは言うまでもなく、また選手達と円滑なコミュニケーションを行い取材する力が求められます。
そして当然、文章でそれを発表する場合は、見る人に正確に情報を伝える文章力・構成力が要求されることは間違いありません。
もう一つの主要な仕事が、スポーツカメラマンでしょう。スポーツの試合や選手の様子を撮影し、皆さんに映像や写真で情報を伝えてくれる仕事です。スポーツカメラマンは、出版社やテレビ局に勤務している場合と、フリーランスがいます。
依頼者の要求に臨機応変に対応し、必要な写真を撮る技術は勿論のこと、密着取材なら特に被写体となる選手との信頼関係が要求される仕事であるのは間違いありません。良い写真や映像は、選手からの信頼があってこそ撮影できるものでもあるのです。
スポーツ用品を売るお仕事!
どんなにスポーツをやりたい!と思っていても、スポーツを行うための道具がどこにも売っていなければ、その願いは叶いません。
野球ならばバットやグローブやボール。サッカーならサッカーボールにシューズ、アメリカンフットボールならがっしりとした防具一式を専用で揃える必要があるでしょう。
そのスポーツ用品を選手に売る仕事も、スポーツ業界のために欠かせない仕事と言えます。
スポーツ用品を売るためには、まずメーカーが企画開発、営業を経て販売に至る必要があります。当然、“ルールに乗っ取ったシューズやボール”を作る必要があり、それぞれのスポーツに応じた知識が求められるのは言うまでもありません(そして道具の規約やルールは日々改定されていく可能性があり、そういった情報を適宜入手して臨機応変に対応していく能力も求められることでしょう)。
同時に、選手達がどういったスポーツ用品を求めているのか、需要と供給を正確に把握する必要があります。
また、メーカーが作ったスポーツ用品を販売する店舗スタッフも大切な仕事の一つです。数多とあるスポーツ、そのために作られたアイテムの多くを把握して、訪れたお客さんに合わせた商品を提案しご案内する必要があります。
知識のみならず、お客さんが気持ちよく相談できるよう、高いコミュニケーション能力が求められることでしょう。
まとめ
いかがでしょうか。他にも、選手の健康を管理する栄養士、インストラクターなど様々な仕事があります。中には「まさかのあの仕事が、スポーツに役立っていたの!?」なんて驚かされることもあるかもしれません。
体を動かし、競技をすることだけがスポーツに関わる仕事ではないのです。
スポーツが好きだけど、実際にプレーする自信はない、でも関わりたい。そう思った方はぜひ、これらの関連職について詳しく調べてみることをお勧めします。
そんな皆さんにあったピッタリのお仕事が見つかるかもしれません。
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